ピロリ菌検査・除去について
ピロリ菌・検査・除菌とは?
胃がんリスクを高めることがわかっています
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ菌)とは胃の粘膜にすみつく細菌で、これに感染していると胃がんリスクが高まることがわかっています。
また、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの発生に深く関わっているとされています。
ピロリ菌の検査は胃カメラ検査の際に行うことができ、ピロリ菌に感染している胃炎と診断された場合には保険で除菌治療が受けられます。
ピロリ菌の有無が大きなポイント
胃がんの大きな原因となるピロリ菌は治療により除菌することが可能ですが、「除菌すれば胃がんにならない」というわけではありません。
除菌後も胃がんリスクが依然高いままと言えますので、どの年代で除菌したか、除菌後の胃の状態はどうかなど、総合的に判断したうえで「○年に1回、胃カメラ検査を受けてください」とお伝えしています。
「除菌したから大丈夫」と安心せずに、定期的に内視鏡検査を受けられるようにしてください。
40歳を過ぎたら一度は胃カメラ検査を
40歳前後の方のピロリ菌感染率はかなり低いですが、それでもゼロではありません。
40歳を過ぎたら一度は胃カメラ検査を受けられて、ピロリ菌の有無を確認されることをおすすめします。
ピロリ菌の検査方法は?
尿素呼気試験法
お薬を服用して、服用前後の呼気を集めてピロリ菌感染の有無を診断します。
抗体測定
血液中や尿中からピロリ菌の抗体を測定してピロリ菌感染の有無を診断します。
糞便中抗原測定
糞便中からピロリ菌の抗原を測定してピロリ菌感染の有無を診断します。
迅速ウレアーゼ試験
胃カメラ検査時に採取した胃粘膜の組織を用いて、ピロリ菌感染の有無を診断します。
ピロリ菌の除菌方法は?
お薬を使ってピロリ菌を除菌します
ピロリ菌の除菌治療では、胃酸の分泌を抑制するお薬や抗生物質などを使用します。
お薬は1日2回、1週間続けて内服し、その後、4週間以降に除菌されたかどうか判定します。
除菌に成功した場合、除菌治療は終了となりますが、不成功の場合にはお薬を変えて再度除菌治療を行います。
胃カメラ検査でピロリ菌感染症と診断された場合、二次除菌まで保険適用となります。
除菌治療の流れ
① 診断(ピロリ菌の検査)
①-1.陽性
1日2回、1週間続けてお薬を服用
①-2.陰性
除菌治療はなし
② 判定
4週間以降に除菌されたかどうか判定(尿素呼気試験)
③ 診断(ピロリ菌の検査)
③-1.陽性
お薬の種類を変えて再度除菌治療を実施
③-2.陰性
除菌治療終了
④ 判定
4週間以降に除菌されたかどうか判定
④-1.陽性
除菌治療を継続するかどうか検討(3回目以降は自費)
④-2.陰性
除菌治療終了